【美味しいワインの基準】よくみる「パーカーポイント」とは何?

ワインショップでよく見るパーカーポイントって何?

「パーカーポイント○○点獲得!」というコピーを見かけたことがある人は多いと思います。
パーカーというのは、世界で最も有名なワイン評論家の一人、ロバート・パーカー氏のことを指します。
パーカーポイントとは、パーカー氏が100点満点で採点して評価した、ワインの評価システムの名称です。PPと略されることもあります。
もともと、ワイン愛好家の一人に過ぎなかったパーカー氏は、ワイン好きが高じて、1978年にワイン専門誌「ザ・ワインアドヴォケイト」を創刊。
自ら編集長を長年務めたパーカー氏は、誌面にパーカーポイントと自身のテイスティングコメントを掲載しました。
一切の広告を載せず、読者からの購読料だけを収入源として運営されていることから、その公平な評価システムも信頼へと繋がっていきます。
ワイン文化が希薄なアメリカにおいて、独自のワイン評価方法を構築したパーカー氏は、このワイン専門誌の成功により、ワイン業界で現在の圧倒的な地位を築いたのです。
パーカーポイントは、ワインに詳しくない一般の消費者にもわかりやすい基準でありながら、その影響力は非常に大きなもので、今やワインの売れ行きを左右するほど。業界で最も影響力を持つ指標の一つと言われています。
パーカーポイントの採点方法と点数振り分け
パーカーポイントの採点方法は、まず「評価に値するワイン」に選ばれることで、50点が与えられます。そこに、評価項目ごとの評価が加算され、100点満点で評価されます。
*評価に値するワイン:50点
*色・外見:1〜5点
*香り(ブドウの香りと熟成してできた香り):1〜15点
*味わい:1〜20点
*熟成での将来性:1〜10点
そして、パーカーポイントの評価ランクは下記の通りです。
100~96点 Extraordinary【格別】
95~90点 Extremely good【傑出】
89~80点 Quite good【かろうじて並以上から優良】
79~70点 Above average【並】
69~60点 Average【並以下】
85点以上のワインが本当に良いワインとされていて、その割合は、世界中のワインの中でたった1%しかないと言われています。
高得点を獲得しやすいワインの特徴
パーカーポイントの評価に、価格や銘柄のネームバリューは全く関係がありません。
安価なワインが90点以上の超高得点となることもあれば、逆に有名で高額なワインが並の点数を付けることもあります。
しかし、高得点を得やすいワインには傾向があり、ボリュームと果実味が豊かで長期熟成に耐えうるワインは、比較的高得点を獲得しています。
ワイン専門誌「ワインアドヴォケイト」の傾向として、パンチのある濃いワインは高得点が付きやすいと言われています。
ちなみに、パーカー氏は編集長の座を既に退いていて、現在は複数人のレビュワーで評価をしています。
そのため、パーカー氏自らが採点したものと、そうでないものとが混在しているのが現状です。
日本酒にもパーカーポイントがある?

これまで、日本国内でも明確なポイント評価がほとんどなかった日本酒ですが、2016年に初めてパーカーポイントの日本酒版が発表され、大きな話題となりました。
試飲対象となった日本酒は、各蔵元から1銘柄のみで、グレードは純米吟醸、もしくは純米大吟醸のみ。
800銘柄中90点以上の高得点を出したのは、78銘柄でした。
ここでは、高得点を獲得した上位3銘柄をご紹介します。
1位は、98点を獲得した新潟県・久須美酒造の「亀の翁 3年熟成 純米大吟醸」。
6代目社長が復活させた酒米を使用しています。数量限定の希少品のため「幻の酒」と呼ばれることも。綺麗な米の旨味と酸味、切れ味の良さが人気です。1994年にTVドラマ化された、漫画「夏子の酒」のモデルになった日本酒としても有名。
2位は、95点を獲得した宮城県・勝山酒造の「暁 純米大吟醸」。
丁寧に醸した「もろみ」から遠心しぼり技術で低温抽出したお米の旨味と、ふくよかで透明感のある美しい酒質が人気です。
同点2位は、95点を獲得した千葉県・岩瀬酒造の「岩の井・山廃 純米大吟醸」。
華やかさを感じる複雑で心地よい香り。純米酒らしいどっしりとした印象で、山廃特有の癖はほぼ無く、酸味から辛みへと変わる味わいが人気です。
パーカーポイント高得点を獲得した上位3商品をご紹介!
さて、実際にパーカーポイント高得点のワインはどんな味なのでしょうか? 今回は3商品ご紹介いたします。
ラ・トージュ シャトー・マリス 2014年
ボティホ・ブランコ ロング・ワインズ 2015年



透明感があって、キラキラした色合いがとても綺麗です。フローラルで親しみやすい香りの後に、ライムやグレープフルーツの柑橘系な爽やかな香りを感じます。
スッキリとした酸味が心地よく、ややライトな口当たりの辛口で、シーフードマリネと相性抜群ですね。
お寿司や天ぷらなど和食と合わせるのもおすすめです。
ラス・ロカス ガルナッチャ ボデガス・サン・アレハンドロ 2016年



濃いガーネット色が印象的で、ダークチェリーやブラックベリーを思わせる、濃厚で深みのある香りがリッチな気分にさせてくれます。
力強く芯のあるしっかりとした味わいのフルボディですが、タンニンは丸みがあって飲みやすかったです。
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ブラックベリーやカシスなどのフレッシュな果実の香りに、ハーブやスパイスの香りも感じられて、程よいアクセントになっている印象を受けます。
滑らかな舌触りで、酸味と甘みのバランスが良くて、軽やかなのにエレガントで上品な味わいでした。
とてもお得感があるワインだと思います。